独立行政法人国立仙台病院機構 仙台医療センター 東北ブロックAIDS/HIV情報ページ

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患者さんへFOR PATIENT

カウンセリングの部屋

カウンセリングのご案内

はじめに

当院では、専門外来内にカウンセリングルームがあり、専任のカウンセラーがいます。

最近はカウンセリングという言葉が様々な領域で使われ、カウンセリングという言葉は知っているという方も多いと思います。でも実際に利用したことがあるというのはまだ少数派で、聞いたことはあるけどなんかよくわからない、利用してみたいけどちょっと不安、と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで当院のカウンセリングについて少し紹介しましょう。

どのようなものであれ病気になると誰でも何かと心配になりますが、HIV感染症については日常のなかで話題にしにくいという方も多いようです。HIVは内科の身体的な病気ですが、心と身体は微妙に影響しあいます。カウンセリングルームではいろいろなお話をうかがいながら、患者様が体調を整え、病があっても自分らしい生き方を作っていかれるようお手伝い、応援をしていきたいと思っています。

カウンセリングとは

カウンセラーは残念ながら魔法の杖を持っている訳でもなく、特別な読心術が備わっている訳でもありません。ご本人のお気持ちや考え、ペースを尊重しながらお話をうかがい、一緒に考えていきます。問題の解決のためにカウンセラーが提案をしたりすることもありますが、基本的にはご本人がカウンセラーとお話をしながら、新しい気づきを発見したり、自分なりの対処法を見出していかれるよう援助していきます。カウンセラーが何かするというよりは、その方がご自分の資質や力で事態をよい方向に進められるよう、カウンセラーがお手伝いします。

HIVカウンセリングの特徴

HIVカウンセラーは心理社会的援助についての専門教育を受けており、HIV感染症という病気やその治療についても研修をしていますので、医療に関するお話もある程度理解することができます。また治療費の支援制度や、感染者支援組織に関する情報提供も積極的に行います。もちろん、より詳しい専門的な情報・判断が必要なときには医師・看護師・薬剤師・ケースワーカーなどの専門のスタッフと患者様がスムーズにお話ができるようにつなぎ、患者様がチームのスタッフの力を有効に利用できるようにします。

HIVカウンセリングQ&A
カウンセリングを利用できるのは患者だけ?
感染者だけでなくご家族・友人・パートナーその他関係者の方も利用できます。
問題のある人とか弱い人が受けるのでは?
人は誰でも生きていくなかで様々なことで悩みます。そのような時カウンセリングを利用しようというのは、問題の感じ方や見方、考え方を広げ、より大きな可能性を開こうとしている、自分を大事にできる人だと思います。
相談することがなければ利用できない?
そんなことはありません。ただ話したいだけ、聞いてほしいだけということもあるでしょう。日常とはつながりのないプライバシーが守られる空間では、病気のことも含め安心して様々なことを話すことができます。普段の生活の様子や趣味の話でもOKです。落ち着いて自分を振り返る時間になるかもしれません。
でも話すのは苦手、うまく話せないけど?
上手に話す必要はありません。本当に言いたいことを、自分にもぴったりする言葉を選びながら話そうとしたら、あるいはその時々のなかなか言葉にならない想いを表現しようとしたら、なめらかに言葉が上手くつながらなかったりするほうが当然でしょう。
主な相談のテーマ
テーマ
病気について 感染がわかりショックで混乱している
この先どうなっていくのか
服薬開始を勧められているが、まだ迷っている
セクシャリティについて 感染していてもセックスしていいの?
自分のセクシャリティのことで辛い思いをしてきた
仕事上の問題 就職活動では、HIVのことは言わなければいけないのか
健康保険を使うと職場に病気のことがわかってしまうのでは
仕事が変わることになった
経済的な問題 治療費はどのくらいかかるのか、払っていけるか
プライバシー 身体障害者手帳の申請をすることで、プライバシーは大丈夫?
対人関係上の問題 病気のことを話したほうがいいのか
話すとしたらいつ誰にどんなふうに
家族や友人との関係が変わってしまうのではないか
情緒的な問題 眠れない・気分が落ちこんでいる・不安が強い・イライラする
将来について 人生が変わってしまった気がする
結婚したい、子どももほしいが
自分らしい生き方をしたい 自分のことについて考えたい

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